西インド キャメル・サファリ

インドは西アジア旅行の最後に来た。アメリカから飛んできたラニとデリーで落ち合い、彼女の希望で西インドに向かうことになる。西インド、ラジャスタン州も西部の都市ジャイサルメールに来ると砂漠の中だ。イスラム色の強いこの州の建築は細かな木の浮き彫りがとてもきれいで、砂漠と不思議な調和をかもしだす。
ここに来るツーリストは皆キャメル・サファリに誘われることになる。らくだに乗って砂漠の中をあちこち訪れるアトラクション。ホテルも旅行社も躍起になって呼び込みをするが、日にちや行く場所など色々あってどれにしようか選ぶのさえ疲れてくる。そこで僕たちはジャイサルメールから少し離れたクーリーという小さな村に移動し、そこのキャメル・サファリに挑戦することにした。
この村の家々は土で作られていて、土塀に岩料で細かいパターンを描いていく風習が有名である。僕とラニは各々らくだを与えられ、それぞれにキャメル・ドライバーがついた。水と食料を仕入れ、いよいよ3泊4日の砂漠の旅へ。ドライバーはプラガとゴルカという。プラガは英語を少し話し、いろいろ説明するがどこまで本当かわからない。ゴルカは青い目をしていて西方の風を感じる。
[Lani & Plaga]
ラニとプラガ

[Lunch in the desert]

砂漠での食事風景
基本的に彼等も楽をするためあまり遠出はしない(おそらく近場をぐるぐる廻っていたんだと思う。)。彼等は少し進んでは木陰を見つけて休憩するといった様で、アドベンチャーからはほど遠かった。それでも楽しかったのは砂漠の中での食事である。小麦粉を練り、火をおこし、チャパティー(平たいパン)を焼く。油で豆や野菜を炒めたりスープも作る。またところどころで小さな集落や住居を訪ね、ミルクやヨーグルトを調達するので、質素だがいつも大満足の食事を作る。そして食後、火を囲んでチャイ(お茶)を飲むひととき…最高です。あとかたずけも砂と少ない水できれいにすます(トイレもそうです)。本当に少ない物で生活をいとなむ姿は文明の中で暮らしてきた僕たちにはいい勉強になったと思う。
寝るのは毛布にくるまってそのまま砂の上で。砂漠の朝は冷えるが、ナチュラル羊毛の毛布はあったかく案外これで大丈夫(星を見ながら砂漠で眠るのは少し勇気もいるが…)。ある朝起きると砂漠の集落の子供たちが珍しがってやってきて、しつこく付きまとったこともあった。 クーリー村に帰ってきた僕たちはプラガの家に招待してもらって家族と会った。ただ、砂漠の人々の生活に触れながらもやはり僕たちはツーリストとして扱われ、本当の意味で彼等の中に入って行くのは難しかった。




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